冷めると増える、レジスタントスターチ
寒さが和らぎ、春の足音が近づいてきました。
これからの季節、お弁当を持ってピクニックなんて方も多いのではないでしょうか?
外でのんびりと食べるごはんは美味しいもの。
さて、みなさんはお弁当に入っている“冷めた”ごはんに多く含まれる「レジスタントスターチ」についてご存じでしょうか?
■レジスタントスターチとは ■食物繊維と同じはたらき ■レジスタントスターチが多い食品 ・スーパー大麦、押麦など 昨今のロカボブームで健康的な食生活を意識されている方も多いかと思います。
レジスタントスターチは、「健康な人の小腸において消化・吸収されない、でんぷんおよびでんぷんの部分消化産物の総称」と定義されています。「レジスタント(resistant)」は「消化されない」という意味で、「スターチ(starch)」は「でんぷん」という意味。あわせて、「消化されないでんぷん」という意味になります。
その特徴から「難消化性でんぷん」と呼ばれることもあります。
一般的にでんぷんを摂取すると、ブドウ糖となり、小腸で吸収され、エネルギー源として使われます。そして、余分なエネルギーが脂肪に変わります。レジスタントスターチはでんぷんの一種ではあるものの、小腸でほとんど吸収されないという特徴があります。つまり、エネルギーや脂肪の元になりにくいでんぷんであるということです。それどころか、大腸まで届きゆっくり分解されるため、血糖値の上昇を抑えたり、腸内環境を整えたりする効果があるようです。
レジスタントスターチには、多くの場合「冷めると増える」という性質があります。例えば、炊き立てのごはんより、お弁当のおにぎりや寿司などの冷や飯の方がレジスタントスターチを多く摂取することができます。その他の食品も調理後にしっかり冷ますだけで、レジスタントスターチを増やすことができます。他には以下のような食品に多く含まれています。
・コーンフレーク
・豆類(ゆであずき、グリーンピースなど)
・芋類(長芋、自然薯など)
・食パン
・グリーンチップバナナ(両端に緑色が残っている状態のバナナ)
これからはこの「レジスタントスターチ」も意識することで、より気軽に美味しく健康的な生活を過ごしてみませんか?