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HOVIS COLUMN

ありふれた一言より、心を込めた言の葉を

2024.11.15

 

年の瀬が近づくにつれ、そろそろ年賀状の準備を“しなくてはいけない”と頭を悩ませている方もいるのではないでしょうか。誰に出そうか昨年の年賀状を確認していると、毎年こちらからは年賀状を出しているにもかかわらず、「そういえば返事がないなぁ」「毎年遅れて返ってくるなぁ」なんてことはありませんか?こういった場合、相手が徐々に年賀状じまいをしている可能性があります。今回のコラムでは、最近話題の年賀状じまいについてご提案させていただきます。

 

 

そもそも年賀状とは
諸説ありますが、もともと日本にあった新年に目上の人の元へ出向く「挨拶回り」という風習から派生したと考えられています。通信や交通の手段が整備されていない中、直接ご挨拶に伺えない遠方の方に文を送ったのが年賀状の始まりとされています。


 

スマートな年賀状じまいとは
現代、連絡ツールやSNSの発達により、相手の近況が簡単にわかる時代になりました。よかれと思って出した年賀状も、相手の状況によっては負担になっている可能性もあります。かといって、毎年、元旦に届けてくださる相手に対して、急に年賀状を出さないというのも失礼にあたります。まずは、昨年、返事がなかったり、いつも遅れて返ってきたりする相手に対してのみ、今年は自分から出すことを控えてみてはいかがでしょうか。全ての方に対して平等に年賀状じまいをしたい場合は、寒中見舞いや、今年の年賀状の中で一言添えると良いでしょう。

 

以下に年賀状での文例を挙げます。

 

 

 

親戚へ

あけましておめでとうございます
昨年は大変お世話になりました
さて ここ数年で葉書を使ったご挨拶を卒業する方が増えており
私もならうことにいたしました
つきましては 誠に勝手ではございますが
今年をもちまして年賀状でのご挨拶を控えさせていただこうと思います
今後はメールや電話にて
変わらぬお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます
皆様のご多幸を心よりお祈りいたします

 

 

 

友人へ

あけましておめでとうございます
昨年は大変お世話になりました
さて 誠に勝手ながら今年をもちまして
年賀状でのご挨拶を控えさせていただこうと思います
今後はSNSやメール等を活用し
変わらぬお付き合いができればと考えております
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます

 

 

 

通常通りきちんと新年のご挨拶を述べ、これからも変わらぬお付き合いを続けたいという意図が伝わるように、丁寧に書くことがポイントです。いつも凝った年賀状をくださる相手には「いつも素敵な年賀状をありがとうございます」と一言添えるのも好印象でしょう。とはいえ、SNSをしていない方に対して全く連絡しなくなるのも寂しいもの。この場合、自分と相手の時間に余裕のあるタイミングで、電話で連絡をしてみることをおすすめします。特にご高齢の方にとって会話のキャッチボールをすることは、認知症予防に繋がるというメリットもあります。また、LINE等の連絡ツールを使えるのであれば、ビデオ通話をするという方法もあります。

 

年賀状で年に一回、ありふれた言葉でやりとりをしていたころよりもっと関係が深まるのではないのでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

いかがでしたか。
コロナ禍を経て、より便利に、より簡単に、密なコミュニケーションを取る方法を私たちは構築してきました。このコラムを書くにあたり、我が子と伯父のビデオ通話を試みましたが、好きなアニメやスポーツの話など、最終的に10分近くやりとりを楽しんでいたことが微笑ましく思いました。年賀状の準備を“しなくてはいけない”と頭を悩ませている方は、これを機に、ポジティブでスマートな年賀状じまいをはじめてみませんか?